発声障害を克服するためのステップとして
「フォームを整える」
ということをご提案させて頂いております。
自分の脳で思い描いた発声のイメージと、それに応える身体のイメージとを合致させるために
いい声を出す、相手に伝わる声を出す
ことよりも
じぶんが楽な声の出し方を優先してめざしていこうというものです。
その過程では、やはり姿勢や呼吸に関してつよく意識しなければならないことも多いです。
これまでとは異なる声の出し方を模索していくわけですから、どうしても考えることは膨大になりがちです。
ちょっとでも意識が途切れてしまうと、良くない発声フォームがすぐに顔を出してきますし…
このことから、ぼくは
良いフォームというものは「絶対に死守すべき、守るべきもの」というイメージを、知らず知らずのうちに持っていたように思います。
しかし最近、フォームを意識せずに声を出すことも同じくらい大切なことではないかと考えています。
どういうことかというと
フォーム維持を死守しようと心がけるがあまり、今どんな声になってるか気になってしまい
自分の声を自分の耳で聞きすぎてしまうのです。
改善の調子を顧みるとなんとなく、 あまり良くなかったなぁと感じます。
声の調子が良い時は、声が自分の耳からもリリースされてる感覚があるものです。
そんなことをふと思い出すと
良いフォームというものは意識から手放してこそ活きる、と思えてくるのです。
以前は何が何でも守るべき!死守すべき「核」みたいなイメージだったけど、
今は、意識から手を離してもいざとなった時に帰り道を示してくれる「灯台」のような感じでしょうか。
無意識に声を出すことも、たまには恐れずチャレンジしてみると
意識しているときには気づかなかった、根づいたフォームの存在に気づけるかもしれませんね。
ボイスケアサポーター 田中眞
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