こんにちは。ボイスケアサポーターの田中眞といいます。
この記事をご覧いただきましてありがとうございます。
はっきりとした原因は分からないけれども
「最近、なんだか声が出づらいなぁ。」
というお悩みをお持ちの方向けに、受診していただきたい診療科やその後のことなどをまとめました。
慎重に調べたうえで具体的な病名などを載せておりますが、僕は医療従事者ではないため、どうしても情報が不正確な場合もあります。
あくまで原因を突き止めるためのひとつの参考としてご一読いただけたら幸いです。
1.病院で診てもらう
まずは何はともあれ病院に行きましょう。
自然治癒の可能性や症状の度合いに関わらず、なるべく早く医療機関への受診をお勧めします。
ちょっと縁起でもないことかもしれませんが・・・
不調の原因に病名という「名前」を付けることができれば、それだけで治療(克服)の指針が立てられるので結果的に心身の負担を減らすことが出来ます。
ただし、原因によっては一回の受診で納得のいく診断を頂けない場合もあるようです。そういった時は
- なるべく具体的な症状を細かく伝える
- 頂いた診断に「ちょっと違うな」と思ったら臆せずにその旨を伝える
- 判断がつかない場合は、診断された病名と治療法をこまかく説明してもらう
以上のことを心がけたうえで、しっかりお医者様とお話をしてみて下さい。
1-a.身体に器質的な異常がないか診てもらう
器質的な異常というのは
声帯ポリープや声帯結節、炎症など症状が出る原因が目に見えてはっきりわかる状態を指します。
病院にかかる際は「耳鼻咽喉科」や「音声外来」などで受診されると良いと思います。
器質的な異常から考えられる疾患(一例)
- 声帯ポリープ
- 声帯結節
- 声帯浮腫
- 反回神経麻痺(声帯麻痺)
- 咽頭がん
など
1-b.異常が見当たらなかったら神経に着目する
声帯をはじめとする身体に器質的な異常がなかった場合は、発声に関係する神経に何らかの問題がある可能性があります。
病院にかかる際は「神経内科」や「音声外来」などで受診されると良いと思います。
神経に問題がある場合に考えられる疾患(一例)
- 機能性発声障害
- 痙攣性発声障害
- 音声震戦症
など
1-c.原因はストレス?と思ったら
精神的なストレスが要因となって声が出づらくなる病気もあります。
もし心当たりがあるようでしたら、お医者様にその旨を伝えたうえで診ていただいてください。
不安を感じていらっしゃる箇所に応じて、受診すると良い診療科が異なるようです。
声の不調よりも、不安やイライラなど心の症状に悩まれている場合は「精神科」
精神的なことが原因で声がでないなど身体の症状に悩んでいる時は「心療内科」
を受診されると良いと思います。
精神的ストレスを原因とする疾患(一例)
- 心因性発声障害
- 失声症 ※「失語症」は大脳の言語を司っている部分の損傷によっておこるものとして区別
など
「音声外来」を探してみましょう!
音声外来では声帯ポリープから痙攣性発声障害まで、声に関するあらゆる症状を取り扱っているようです。
耳鼻咽喉科や神経内科だけでは原因がはっきりわからないというケースがあるので、
ご自身の中で診断と処方にしっくりこない時は、お近くの音声外来をさがして受診を検討されてみてはいかがでしょうか。
2.病気だとわかったら
本当にお疲れさまでした。
「何だかわからないけど声が出づらい」という表現のむずかしい状況を説明するのは大変ですよね。
とにかくこれで不調の原因が特定できました。
今後は基本的にお医者様の指示に従い、しかるべき治療を行っていくことになりますが
ここからは治療以外に、病気の特定が出来たあとにやっておいた方がよいと思うことを書いていきます。
2-a.悩みを相談できる環境をつくる
思うように声が出ない身体と向き合っていく日々はとてもたいへんです。
症状に悩まされた時、自分の不安感を素直に伝えることのできる人がそばにいると、気持ちも前向きになれます。
つねにポジティブでいる必要はありませんが、困った時はすぐに相談できる相手を見つけておくことをおススメします。
かかるお医者さんがカウンセリングも兼ねている場合はそちらでも構いませんが、いつでも相談できる方がいると良いと思います。
身近に相談できる人がいない場合は、インターネットで探してみるのもよいかもしれません。
同じように声に関する病気を患い、互いに励まし合いながら病気と向き合っているコミュニティが世の中にはたくさんあります。
自分の不安が解消できるかどうか見極めたうえで、参加を検討されてみてはいかがでしょうか。
2-b.毎日の声の様子を記録する
ひとことでもいいので、毎日の声の調子を記録として残すことをおすすめします。
残すコツとしては、頭の中に記憶するのではなくノートやスマホのメモ帳などに「文字」として記録すること。
経過を振り返りたくなったとき、記憶だけでは限界がありますし
文字にすることで感情や不安に振り回されることなく、冷静に症状を分析する習慣が身につくようになります。
リハビリを行う上でも必ず良い効果をもたらします。
それとは別に、「気持ち」を記録する何かがあってもいいです。
つらく、かなしい気持ちをどうしても抑えられなくなったら、そのノートに思いっきりぶちまけます。
僕はしばらくの間「声の調子ノート」と「気持ちノート」の二刀流でリハビリを行っていました。
今でも「声の調子ノート」はよく見返しますが、「気持ちノート」は怖くて開けません。笑
最後に
ではまとめとして、僕が自分の不調の原因を突き止めてから現在に至るまでの経緯を簡単に説明して終わりたいと思います。
器質的な異常は見当たらず、精神科の受診をやんわりすすめられる
自分の声の違和感は精神的なショックに起因するものではないという確証があったため
精神科の受診はせず、インターネットで情報を集める
“発声障害”(音楽家のフォーカルジストニア)という病気が自分の症状と合致。情報をもとに神経内科受診
神経内科、(紹介状を経て)音声外来にて「機能性発声障害」と診断される
熟考の末、ボツリヌス療法をはじめとする医療行為ではなく、自主ボイトレによる克服を目指す。
以前より書き留めていた「声の調子ノート」を参考にボイストレーニングによるリハビリを開始
症状の改善が少しずつ見られたことから、以降もボイトレのみによる克服を目指す。
現在はほぼ自他ともに症状が気にならないほどにまで回復
いかがでしたでしょうか。
この記事は今後も皆様からの意見を参考に、随時内容を更新してまいりたいと思います。
声の不調を感じる誰かのために、少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは。
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