はじめまして。
フォーカルジストニア(局所性ジストニア)を経験した声楽家の田中眞と申します。
みなさんは「フォーカルジストニア」または「局所性ジストニア」という病気をご存知でしょうか。
普段の生活ではあまり聞きなれない病名かもしれませんね。
ざっくりお話しすると
特定の運動時に使う筋肉が自分の意思とは関係なく勝手に収縮したり、固まってしまったりして思い通りに体が動かなくなる神経系の病気です。
僕の場合は咽頭(声帯)にその症状が出ます。つまり、声が上手く出せませんでした。
ポリープや結節などの器質的な異常はないにも関わらず声が詰まったり裏返ったりしてしまいます。
僕は高校を卒業後にクラシックの歌唱=声楽を専門的に学んでいました。
しかし5年ほど前から喉に違和感を感じはじめ、それから段々と歌声が出せなくなってしまったのです。
先程フォーカルジストニアの症状が出るのは「特定の運動時」という説明をしましたが、
僕の場合「歌う」行為がその「特定の運動」にあたるというわけです。
演奏活動を休止せざるを得なかったこと、明確な治療法が確立されていないフォーカルジストニアに罹ったという事実に、
僕は身体的にも精神的にも大きく追い込まれましたが
同じ病気に悩む方々や専門のボイストレーナーさんたちに支えられ、励まし合い、フォーカルジストニアと向き合うことで
「身体と心に負担をかけない」をモットーとしたメソッドを編み出すことができました。今はそのメソッドを用いながら演奏活動を頑張っています。
この度HPを開設したのは、フォーカルジストニアをはじめとする声のお悩みを抱える方々のための窓口となりたかったからです。
この記事をご覧になった方、またはご覧になった方の周りに
- 喉や声帯に異常がないにもかかわらず、声が出しづらい状態が続く
- 以前まで簡単に歌えていた曲が歌えなくなった、出せていた音が出せなくなった
- 歌声だけではなく、普段のしゃべり声も詰まったり震えたり裏返ったりする
- 頑張って声を出そうとするほど力が抜けたような声になってしまう
- 自分の些細なミスが気になり、苦手な曲や不得意なフレーズばかり練習しつづける
といった特徴に心当たりのある方は、ぜひ一度ご連絡を頂ければと思います!
また日々の中で気づいたこと、考えていることをブログという形で残していこうと思います。
誰にも言えず、自分にもどうしていいかわからないままこの病気に苦しめられている誰かのために、少しでも役に立てたらとてもうれしいです。
それでは。
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