フォーカルジストニア克服に必要な「成功体験」を積みかさねるコツ

フォーカルジストニア克服に必要な「成功体験」を積みかさねるコツ

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

以前、フォーカルジストニアを克服するためのステップとして「成功体験を積む」というものをご紹介させていただきましたが

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日々の調子に振りまわされ、思うような積み重ねが出来ない!というお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は少しでも効率的に「成功体験を積む」ための方法を考えていきたいと思います。

もくじ

失敗より成功を優先する脳をつくる

脳は成功したことよりも、失敗した経験を強く記憶する性質があります。

せっかくフォームを整えて練習に臨んでも

脳が「また失敗するかもしれない・・・!」という防御反応をとった瞬間、身体はたちまち固まってしまいフォームが崩れてしまいます。

動物的な面から言えば、失敗することは捕食者につかまる等「生命の損失」に直接つながる恐れがあるため、

成功よりも失敗を強く記憶するのは動物として自然な反応なのかもしれません。

まぁ、演奏してる時くらいは融通を利かしてほしいところですが…苦笑

というわけで、フォーカルジストニアに対し効率的なトレーニングを行っていくためには

まず失敗を恐れるよりも成功を求める脳をつくり上げる必要があるといえます。

ポイント①:ただ、観察するという時間をつくる

では、そういった脳をどう作り上げていけば良いのかというと

演奏も練習もせず、じっと身体を観察すると良いです。

集中している時は良いフォームを維持できても、楽器を触ったとたんに脳が防御反応をとり「あの悪い身体の使い方スイッチ」を入れてしまう。

それならば楽器を触らなければよい・・・という作戦です。

なかなか矛盾しているように聞こえますが、脳の「防御反応」を取り除いた状態をつくることは大事です。

そしてその状態で、ご自身の身体をよく観察してみましょう。

何か行動をするまえに一時停止して、演奏時によく用いる部位(喉や手指など)の状態をチェックしたり、身体全体を動かすスピードをわざとゆっくりにしてみたり。

とにかく今自分の身体がどのように動かされているのかを認知する力を養いましょう。

そうした自己観察を続けていくことで、脳に

「あ、そうか。身体ってここまでガチガチに緊張させる必要なかったんだ。」

という気付きを与えることができます。

そうすることで失敗に対する防御反応よりも、成功体験を通して良いフォームをつくることを優先する意識が生まれていきます。

今日はどうにも防御反応に邪魔されてダメだぁ~という日は

思い切って楽器を置き、脳と身体に向きあう時間を取ってみてはいかがでしょうか。

適切な目標設定のポイントをおさえる

脳の習慣化を促すうえで、適切な目標設定はとても重要です。

「成功」の定義を自分で決めて、その目標にむけて練習をしてみましょう。

ここからは、そのためのちょっとしたポイントを挙げていきたいと思います。

ポイント①:目標は小さく、現実的なものから!

フォーカルジストニアを克服し舞台でバンバン活躍するというのは、そのまま大事にしていただきたい目標ではありますが

それとは別に日々の目標はなるべく小さく、現実的なものにすることをおすすめします。

達成が比較的簡単で短期間で結果が出やすい目標にすることで

モチベーションの維持と、その練習に意味があるかどうかを見極めやすくなります。

ポイント②:目標はひとつに絞る

フォーカルジストニアによって演奏技術が低下してしまうと、

「以前はあれもこれも簡単にできていたのに・・・」

と色んなことが気になりだしてしまうものです。

そのお気持ちはものすごくわかりますが、脳の習慣化を一つずつ着実なものにしていくためにも

目標は出来る限り一つに絞り込んだ方がかえって効率が良くなると考えられます。

絞り込むことで自分の課題を整理できるだけでなく、その行動に意識を集中させることで小さな変化に気づきやすくなります。

ポイント③:成功体験の連鎖反応をねらおう!

あるひとつの目標を達成すると、複数の問題が同時に解消できてしまうことがあります。

僕はそういった現象を「成功体験の連鎖反応」と呼んでいます。

演奏におけるひとつひとつの問題はすべてが独立しているわけではなく、地続きとなっている場合が多いです。

歌に関していえば

声をうまく共鳴させたいけど、音程がぶら下がって聞こえてしまうのも気になる・・・。
とりあえず共鳴からクリアしていこうと軟口蓋の挙上訓練をしていたら、声の響きだけではなく、音程まで直った!

といった具合いに、身体はもともとすべてが連動しており一部分の変化は全体に影響を与えるシステムとなっています。

目標設定をする際はそのことを頭に入れたうえで、良い連鎖反応を身体全体にも行き渡らせたいものですね。

最後に

「成功体験」の定義は人によって異なります。

そこがフォーカルジストニアを克服するうえでややこしくなりやすい面ではあるのですが、それと同時に人によって自由に変えていけるものでもあります。

克服するための道のりに、決まったものはありません。

ちょっと行き詰った時には、ぜひこの記事を思い出しながらあなただけの積みかさね方を見つけていって下さいね。

それでは。

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