「自分」をちょっと遠いところにおけると、緊張はしなくなる。な話

今日の "Bis!!"

声の不調、とくに人前で緊張してしまうクセを改善させるために「自分に自信をつけたい」という目標をかかげる方は多いです。

いきなり昔話をしてしまうのですが・・・僕は声楽家でありながら、もともと歌がニガテな子供でした。

元来、人前に出るのがあまり得意なタイプの人間ではない(これは今もそう)ので、

みんなの前で一人で歌うという行為がとてつもなく恥ずかしかったのです。

意を決して人前で歌ってもボロボロになりました。

声は震え、裏返り、音程は崩れまくれ、緊張から息も満足に吸えない。

音楽の授業なんかで歌のテストがあった時は、よく笑われたものです。

言い訳をさせてもらえれば、当時は歌唱能力うんぬんというよりも、

「いま、みんなは自分の声をどう思っているだろうか。」という強い自意識が原因で歌声が崩れたような気がします。

少しずつ歌声が安定するようになってきたのは、高校で友達に誘われて入部した合唱部にて活動をはじめた後からです。

みんなの声の中にまざり、「混声合唱」という巨大な声のうねりの中に身をゆだねることで

強すぎる自意識から解放されたような気がしたのです。

そこから声楽家として、オペラなどを歌う舞台歌手になるとまでは想像していませんでしたが。笑

歌うことが嫌だったころ、ゲラゲラ笑われる中で僕は

「もっと自分に自信を持ちたい!自信さえあれば緊張しなくて済むのに。」

と考えていました。

ですが、今はこうも思います。

自信だけが緊張を取りのぞけるものなのだろうか、と・・・。

自分の声が気になってしょうがないという自意識から離れ、ちょっと「とおいところ」に自分を置くことができれば

自信をつける、という前提がなくとも

緊張しない心身を手に入れることはできるのではないでしょうか。

僕が合唱部に入り声が安定するようになったのは、自信がついたからではなく

声から意識が切り離される環境や状況に身を置けたからです。

たぶん、自信はそのあとからゆっくりとついてきたと思います。

みんなで渡れば何とやら、ですね😂

「そういえばあの時は、声のことを気にせず夢中でおしゃべりができるかも…」

という時間はありますか?

もし自分の声に不安を抱えているなかでも、そんな経験ができる状況下にあるかたは

ぜひともその環境をたいせつにしていてほしいなぁと思います。

ボイスケアサポーター 田中眞

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