【音楽家のジストニア】得意な音がくると、脳は開放を求める

今日の "Bis!!"

※今回はただの過去の失敗談です。笑

フォーカルジストニア(音楽家のジストニア)を発症する以前に

演奏するうえで、自分の得意としていたテクニックや音階はありますか?

だれよりもハリのある音でロングトーンができる!

どんなテンポでも寸分の狂いなく、あらゆるリズムを刻める!

弱音でしっとりと語りかけるような音楽づくりなら負ける気がしないわ!

etc

パフォーマーとして、それぞれにあらゆる十八番オハコポイントがあると思います。

僕でいえば、D4(レ)をア母音で長く歌うことを最も得意としていました。

前後にどのような難しいフレーズがあっても、そのD4だけは必ずスコーーーン!と良く響く声で歌いあげられたものです。

ところがフォーカルジストニアを克服していくうえで

そのD4には最も苦戦を強いられたといっても差し支えないと思います。

どういうことかというと

不調の中でも、脳には声を綺麗に響かせていたころの「記憶」がしっかりと残っていて

特に得意としていたD4の音がくると、あらゆる制御を無視して脳が無意識に活気づく感覚があったのです。

声の不調を患っている時は、筋緊張の調整がうまくいかなくなります。

気を抜くとすぐにヘロヘロと裏返ってしまうので、僕は音程音型にかかわらず

常に喉を強く意識し、緊張状態を保たなければなりませんでした。←今思うと、このやり方も再考の余地あり…

ところがどっこい。そんな中でも得意としていた音(D4)が表れると

不調とか知らん!僕はこの音(D4)が一番得意なんだ!いい声で響かせてやんよ!

とばかりに喉が一気に脱力し、パカっと開いてしまうのです。

当然、声はうまく響くどころかあっという間に裏返ってしまいました。

得意としているポイントに差し掛かると、脳は無意識に開放を求めます。

解放は「緊張」や「抑制」を嫌うため、喉にかかっていた意識をはね飛ばしてしまうのでしょう。

実はその「解放感」は良い働きをすることも多いのですが

常に声を必死で押さえつけようとしていた頃の自分とは、とことん相性が悪かったと思います。

得意なものこそ、要注意。これからもちょっと気を付けます。

ボイスケアサポーター 田中眞

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