「声を出すのが恐すぎて、バンジージャンプを飛ぶような気持ちなんです。」
とあるお客様はそうおっしゃっていました。
声が思うように出なくて苦しい。
それでも日常生活において”話す”ことは不可欠といえます。
もちろん、他にコミュニケーションの手段を持ち合わせていれば別ですが…
多くの場合、声を出したくなくても出さなければならない状況というものがつづきます。
この時は本当に焦りますよね。
声を出すのが恐ろしくてたまらない。周りから何と思われるか不安でしょうがない。
それでも必死で平静を装いながら話し続ける。
それはお客様の言うとおり、真顔でバンジージャンプに挑むような感覚なのです。
全身がガタガタと震えながらも声を出し続ける感覚は、僕もよく覚えています。
ですが、今振り返ってみるとこんなことに気づきました。
頑張って大きな声を出さなくても、意外と人にはつたわっているということ
内緒話をするようなトーンを意識すると、喉の過緊張がスっと収まるということ
“聞く”に徹したほうが、相手が自分に興味を持ってくれるということ
興味を持ってくれた人は、声が出づらい自分の味方になってくれるということ
発声障害であることを告白すると「え?全然気づかなかった」という方が多いということ
・・・
あのとき、僕は「嫌だ嫌だ」と言いながら
自らの足でいちばん高いバンジージャンプ台まで登っていたのです。
もしかしたら冒頭のお客様にしてもおなじことがいえるかもしれません。
勇気を振り絞って飛び降りること。
勇気をもって声を出すことに挑むこと。
それらは決して「間違ったこと」ではないと思いますが
いちど周りを見てみると、ちょっとだけホッとできる何かを発見できるかもしれません。
ジャンプ台の前に立つ前に・・・・・
ボイスケアサポーター 田中眞
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