“空気のストック”を意識して、発声障害の「息苦しさ」を解決!

発声障害

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

『声が出なくて苦しい』

という、いわばメインとなるお悩みのほかに

『息が思うように出来なくなって苦しい』

という問題を抱えたご経験はありますでしょうか。

僕自身も、ワンフレーズ喋るだけで息が切れてしまい大変な思いをしていました。

あの苦しさはなぜ起きるのでしょうか。

どう対処すればよいのでしょうか。

そのカギは、肺の中の「空気のストック」にありました。

「まるで溺れそうに…」声だけではない発声障害のこわさ

「陸にいるのに、まるで水の中にいるかのように呼吸が苦しくなる」

声が出ない時の呼吸の様子を、そう例えるお客様は多くいらっしゃいます。

僕自身も、発声障害に悩まされているときは似たような状態でした。

息を吸っても吸っても、のどに栓を突っ込まれているような感覚がして苦しい。

それでも声は出さなければならないので、無理をして発声を続けてしまう。

そうなると目の前がチカチカしてくるほど息を吐ききってしまい、

溺れるようにあっぷあっぷとした状態になってしまいました。

そこから慌てて次の呼吸をしなければならないのですが、

やっぱり水の中にいるように思うように息が吸えない・・・

まさに悪循環といえますね。

ただ呼吸をしようとしているだけなのに、あの息苦しさは何によってもたらされているのでしょうか。

苦しさは、空気のストック=残気量が低下しているからかも?!

ヒトの身体は本来

安静時の呼吸において、息を吐いた状態でも肺の中にまだ空気を残しています。

この空気のストックを機能的残気量きのうてきざんきりょうと呼ぶそうです。

しぜんと息を吐ききった状態で息を止めても、すぐさま苦しくなったりしないのは

この残気があるおかげと言えます。

リラックス時、息をはいたと感じた後も肺内には空気が残る

水の中に入ったように息が苦しくなったり

声を出し切ったときに目の前がくらくらしてくるほど疲弊してしまうのは

「声を出さなきゃ!」と必死になるあまり

肺の中にある空気のストックまでも、すべて使い果たしているからかもしれません。

肺内に予備として残しておいた空気まで出し尽くしてしまう
残気量が少なくなると、次の呼吸が力みやすい

残気量がゼロの状態から息を吸おうとすると、

なくなったストックも取り返そうと、めちゃくちゃ力を込めて息を吸います(努力性吸気どりょくせいきゅうき)。

努力性吸気時に優位にはたらく筋肉の中に、斜角筋しゃかくきん胸鎖乳突筋きょうさにゅうとつきんがあります。

これらは肺内の少なくなった空気を一気に取り込むべく、肋骨を挙上する働きがあるわけですが…

じつはこの筋肉たちこそ、発声障害にありがちな「ムダな力み」を生み出しやすい筋肉でもあるのです。

僕も声が出なくてこまっていたとき、この筋肉がパンパンに張っていたことを思い出されます…

つまり

空気のストックがなくなるほど息をはき続けたり、声を出そうとしてしまうと

次の呼吸は強い力みを伴って行わなければならず、苦しくなるというわけです。

このような呼吸のサイクルが定着することによって、息苦しさの悪循環が生まれてしまうと考えられますね。

残気量を一定量キープし続けることが大切

対処法としては

息が苦しくなるほど空気をはきすぎないこと=機能的残気量を一定にキープすることを心がけると良いでしょう。

自分がリラックスしている時の呼吸を思い浮かべ、自然と空気が出入りしている感覚を

なるべく維持するように意識することが大切です。

ポイント①:これ以上吐いたら危険というラインを決める

まずは自分がどれほどの息をはくと

残気量を消費してしまうのかという事を感覚として理解しておくことが有効です。

自然と息を吸って、ゆっくり息をはきます。

ある程度はき続けると苦しくなって、肺をかこんでいる肋骨や筋肉(胸郭きょうかく)が内側に収縮するような感覚が表れるはずです。

そこがご自身のボーダーラインと定めていただき

「それ以上はいたら、次の呼吸は苦しくなるから気を付けよう」

と認識できる一つの基準としてみると良いと思います。

ポイント②:息を停滞させない

キープを意識するあまり、吐く息の量がへってしまわないようにしましょう。

呼気が停滞すると、喉周りの筋肉が優位に働いて声に力みが出てしまう場合があります。

息は声を生み出すための唯一無二のエネルギーと言えます。

先程決めたボーダーラインを守りつつも、息の量は十分に声帯へと送り続けるようにしてみて下さい。

ちょっと難しい!という方は息の量をへらすよりも、息を吸う回数をふやした方がうまくいくかもしれませんね。

最後に

いかがでしたでしょうか。

呼吸が思うようにいかないと、何より身体的な苦しさがおおきくなります。

身体的な苦しみは恐怖心=声を出す不安にも直結しますので

そんなときはぜひ、機能的残気量に注目してみて下さい。

「じぶんにとって、一番安心できる呼吸量はこの程度だ」というのは

キチンと身体が教えてくれるはずなので、まよったらリラックスした呼吸をひとつ、行ってみましょう。

それでは。

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