「中音域から高音域への切り替わりで声が裏返る。」歌手Oさんの場合

フォーカルジストニア、発声障害専門ボイストレーニング レッスンレポート レッスンレポート

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

今回から「お客様の”声”」と題しまして

レッスンの様子を軽い説明を交えた会話形式で書いていきたいと思います。

※掲載にあたってはすべてご本人の許可を得ております。

さて、今回は・・・

歌手としてすでに活動をしていらっしゃる男性、Oさんのレッスンレポートです。

Oさんのお悩みは・・・?

田中眞
田中眞

はじめまして。よろしくおねがいします。

Oさん
Oさん

よろしくおねがいしますー!(よく響く声)

田中眞
田中眞

(おお、めちゃくちゃ良い声の方だ…)Oさんはどのような声のお悩みをお持ちですか?

Oさん
Oさん

はい。最近、歌声の裏返りが気になりまして・・・。特に中音域から高音域に切り替わる瞬間によく裏返るようになってしまいました。

Oさんのお悩みは中音域から高音域に近づくにつれて喉が緊張してしまい、声が裏返ってしまうというものでした。

実際に少し声を聴かせていただくと、たしかに声の切り替わり時が少し不安げな音になるご様子でした。しかしそれも聴いている側からするとあまり気にならないレベルのもの。

それよりも気になったのが・・・

普段のしゃべり声がとても軽やかでよく響く声。なのに歌声になると身体を大きく見せるような、ややどっしり構えたような声になる点でした。

裏返りを引き起こしている原因は?

田中眞
田中眞

声の裏返りが気になる以前に、なにか声の出し方を変えるような出来事はありましたか?普段は歌わないような曲調やジャンルの曲に取り組んだとか・・・

Oさん
Oさん

歌のレパートリーは変わりませんでしたが・・・

Oさん
Oさん

そういえば、はじめに声の裏返りを経験してから、それを繰り返さないために声のポジションを試行錯誤しましたね。

支えを意識するためにちょっと深めに声をつくったりとか。

田中眞
田中眞

なるほど!ではそのポジションを見直しながら、Oさんにとってのベストフォームをもう一度思い出していきましょうか。

僕が気になった違和感の正体は、もう裏返りたくない!というOさんの意志によってできた固いフォームと、Oさんがもともと持っていた、高音で伸びやかに響く自由な声との葛藤から生まれたものだったのかもしれません。

そのまままっすぐ声を出したい気持ちと、声を出したら裏返るかも・・・と構えてしまう気持ちがぶつかり合い、声の切り替わりで必要以上に身体が力んでしまったと考えられます。

声を自由に開放するためのトレーニング

声の解放をめざすべく、Oさんにとって一番楽な姿勢を見つけていくことにしました。

悪いフォームになってしまう時は必要以上にアゴと首を引き、喉周りが緊張しやすくなっていました。

どっしりとした声を出す為に、肺から口腔までの空間をなるべく広くまっすぐにしようと意識しすぎた影響かもしれません。

そこでご自身の頚椎と頭蓋骨の位置バランスをイメージしてもらい、最も首に負担のかからないポジションを確認。

首が力まなくなると、脳は身体の別の部位に緊張を求めようとしますので、緊張のフォーカスを呼吸筋のみに集中できるよう胸式と腹式を交えたブレストレーニングを行いました。

その後もういちど発声練習をしていただくと・・・

Oさん
Oさん

~~~♪

田中眞
田中眞

(さっきよりも音域が広がった!)声を出した時の身体の感覚はどうでしょうか?

Oさん
Oさん

無理やり高音まで声を引っ張っていく嫌な感じもしないので、すごく楽ですね!相当意識しないとまた悪いフォームになりかけますが💦

田中眞
田中眞

よかったです!

Oさんのように歌手としての経験を積まれ、感覚が鋭い方ほど思わず身体を固めてしまうような防御反応が強く出てしまうことはありますね。

田中眞
田中眞

ですがその逆もまた然りで、今回のトレーニングのように姿勢や呼吸をほんの少し見直すと、どんどん自分本来の声の出し方を思い出していけます。

じっくり繰り返すことで、悪いフォームに引っ張られることも減りますよ!

Oさん
Oさん

軽やかに思い切ってパーンと音が響くような声の出し方のほうが、自分にとって良いという事は薄々気づいていましたね。

でもそのアプローチの仕方がなかなかわからず悩んでいたので、今回そのきっかけを具体的に示して頂けて良かったです!

ありがとうございました!

経験からくる不安もありましたが、それを覆すのもまた経験にもとづく感覚なのかもしれませんね。

数日後、Oさんから「無事に本番を終えられました!声もいい感じです!」とのご連絡がありました。

良かった~!Oさん、ありがとうございました!

今回のレポートはこの辺で。

それでは。

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