声に影響をあたえる「クセ」を見つけ、発声障害を改善しよう!

声に影響をあたえる「クセ」を見つけ、発声障害を改善しよう!

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

声を出すということについて

脳が思い込んでいる「常識」と、心身が求めている「楽さ・正常さ」のズレを矯正させることで、発声障害の改善が望めます。

そのための第一ステップとして

“声を出す時の身体がどのような状態なのか”を考えていくことが重要です。

あらゆる状況で声を出してみて、じぶんにとってどういう状態が声に良いのか、悪いのか。ひとつひとつ見つけていくのです。

なかなか地道で大変そうな作業ですが、このステップをうまく進めるためには

自分の中の「クセ」を見つけていく

という考えかたがとても有効だと思います。

最近の出来事を例に挙げながら、詳しく書いてみますね。

もくじ

”なぜ歯医者のベッドでは声が出たのか”を考える

先日のレッスンで、こんなことがありました。

そのお客様は、声のかすれと詰まりが起きやすく仕事中をはじめとする日常会話に不安を抱えていらっしゃいました。

その方から

「そういえば、こないだ歯医者に行ってベッド(診療台?)に横になった時はスッと声が出ましたね。」

というお話をいただきました。

それを受けて、僕は横たわった状態と起き上がった状態を交互に繰り返しながら発声練習をしてみることを提案しました。

声が出やすい時→診療台に横になった時

声が出にくい時→それ以外(座位など仕事中の姿勢)

で、身体の使い方にどんな違いが出るのかを細かく比較してみることにしたのです。

「うなずくクセ」を直したら、声が出た!

2つの状態を比べていった結果

声が出にくいと感じる時は、ほぼ必ず言葉の最後でわずかにうなずくクセがあることが分かりました。

横になった状態だと頭や首の位置はいい意味で固定され、常に一定のポジションを保っていました。

そういった体勢の事情もあるためか、この時は声を出しても「うなずくクセ」は出なかったのです。

なんとなく自覚はあったものの、お客様自身にとってこのうなずく動作はすでに脳にとって当たり前のこととなっていたため、すぐにはこのクセに気づきませんでした。

かくいう僕ももし自分にも同じクセがあったしたら、なかなかわからなかったと思います。

この結果をもとに、起き上がった状態で意識的にうなずくクセを止めながら声を出すようにしてみたところ

今までかすれ、詰まって発音できなかった「お疲れさまです。」が言えるようになったのです!

良い発声へのヒントは思わぬところに隠れている

これには僕もお客さまもビックリでした。

なんというか、ブレストレーニングやストレッチといったいわゆる「いかにも」なものではなく

ただうなずくのを止めただけでこれほど楽に声が出るようになるとは思いませんでした。

もちろん深いところまで追えば、それは発声のメカニズムに絡んでいるのでしょうが・・・

そうした点も含めて、改めて人体の不思議と神秘性を感じるとともに

自分のクセを見つけていくと、それが声の不調を改善させる大きなヒントになるという事を痛感致しました。

今回は「言葉の最後でうなずく」のを止めてみたことで、声に良い変化が表れました。

他の方にもかならず、同様な現象が起きる可能性が秘められていると思います。

声を出すときの自分を思い返してみましょう。

眉間にしわが寄ったり

手が僅かに持ち上がったり

かかとが浮いたり・・・・

無意識にやっていたこのクセが、声に何かしらの影響を与えているのだとしたら・・・

まさかこんなものが?!と思うことが、良い声を生み出すカギを握っているとしたら・・・

横隔膜でも、軟口蓋でもなく、思いがけないところに声をスムーズに出す為のヒントが隠されているかもしれません。

最後に

いかがでしたでしょうか。

クセは自分ではなかなか気づけないからこそ、「クセ」になります。

そういった時は今回のように、声が出やすい時と出にくい時の状況をなるべくリアルに再現し比較する、第三者に自分の姿を見てもらい客観的な意見をもらうなどをすると良いと思います。

なかなか見つけられないゆえに、いざ見つけたときに得られるものは大きいはずです。

ぜひ身体をあちこち動かしながら、脳が思い込む常識をリセットさせる「クセ」を見つけていってくださいね。

それでは。

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