発声障害と「呼吸」のおはなし

発声障害と「呼吸」のおはなし 発声障害

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

今回は歌うこと話すこと、ひいては生きていく上で必要不可欠な「呼吸」について書いていこうと思います。

簡単な仕組みから発声障害になると陥りやすい状態等をまとめていくので、リハビリの参考になればうれしいです。

呼吸をするってどういうこと?

言うまでもなく、呼吸の要となる器官は肺ですが、じつは肺自体に空気を取り込んだり送り出したりする機能は備わっていません。

肺は胸郭(きょうかく)という入れ物におさまっており、その胸郭の容積を筋肉が大きくしたり小さくしたりすることで肺を間接的に動かしています。

胸郭は肋骨、胸骨、胸椎(きょうつい)などの骨ー外肋間筋、内肋間筋、横隔膜といった筋肉で構成されています。また、胸郭内部の空間を胸腔(きょうくう)と呼びます。

呼吸時のシステムと活躍する筋肉を簡単にまとめると以下のようになります。

息を吸う胸腔を広げる→活躍する筋肉:外肋間筋、横隔膜など

息を吐く=胸腔を縮小させる→活躍する筋肉:内肋間筋など(安静時には使われない)

呼吸から見る発声障害

「発声障害」というとどうしても喉周りに意識がいきがちですが、声を生み出すには呼吸がなくては成り立ちません。

国内では呼吸筋群や肺機能の回復をこころみたところ発声障害の改善が見られた例もあるようで、やっぱり発声と呼吸は切っても切れない関係にあると思います。

発声障害になったから呼吸が乱れるのか、呼吸が乱れたから発声障害になるのかはまた別の問題として、発症時では呼吸にどのような問題が表れるのか、いくつか挙げていきたいと思います。

  • 呼吸が浅くなる→吸う、吐くまでの間隔が短い
  • 息を吸っても声を出しているうちに抜けてしまう
  • たくさん吸おうとするほと体が強張り、逆に吸えなくなってしまう
  • 自然に息を吐こうとしても、喉で栓をされるようにピタッと呼気が止まってしまう

これらの問題は腹式呼吸を使った、息を「管理する」トレーニングをすることで改善できる場合があります。

2つの呼吸法と、息を「管理する」トレーニング

胸式呼吸と腹式呼吸

呼吸法には大きくわけて胸式呼吸と腹式呼吸の2種類があります。ご存知の方も多いと思いますが、こちらで今一度それぞれの呼吸法の特徴を見ていきましょう。【図1】

【図1】胸式呼吸と腹式呼吸の特徴

僕自身もそうですが、多くのボイストレーナーや音声治療の場では腹式呼吸を使うことが勧められています。

その理由としては縦方向に長い肺を最大限活用できることと、副交感神経を刺激することで筋肉の緊張を和らげる効果があること。

そして何より「安定性」のある呼吸法だからと言えます。

「安定性」=息の管理能力

安定性とはつまり、息を管理する力です。

どれだけ多くの外気を取り入れられても、深く吸った息を適切に吐くコントロールができなければ十分に活かすことが出来ません。

腹式呼吸は収縮する横隔膜のアシスタントとして腹斜筋、腹横筋、多裂筋といった、広げた胸郭を保持する筋肉が胸式呼吸に比べて充実しているため、息を管理しやすい=安定性の高い呼吸法といえるのです。

腹式呼吸でブレスマネジメント!ポイントは?

腹式呼吸の有効性を説明したところで実際にトレーニングを行う上で気を付けておきたいポイントを書き出してみました。参考にしていただけたらと思います。

  1. きちんと身体(特に肩、首、胸回り)が脱力できているかどうか注意する
  2. 息を吐いている間も、胸腔を広げたまま維持する意識を持つ
  3. 吐く息の量は吸った息に対して30%ほどが目安。吐ききるまで量を保持し続ける
  4. 身体が強張るため、息は完全に吐ききる前に吸うようにする
  5. 「長く息を吐き続けることが正しい」と思わないようにする

※迷いましたが・・・腹式呼吸のやり方についてはここでは省略するものとします。腹式呼吸の感覚は個人差があるうえ、これはやはり直接お伝えしたい事でもあるので。ご興味のある方は「体験レッスンお申込み」ページからお願い致します💦

↓頑張って書きました。(2020 9/4)

最後に

「声帯はエンジンであり、息はガソリンだ。エネルギーを適切にエンジンへ供給できてこそ、あなたの声という車は走り出す。」

昔好きだったイタリア人歌手がそんなことを言っていました。きれいな声を手に入れるためには呼吸を見直すことが不可欠です。僕はきちんと自分の息を管理できているだろうか・・・?

とりこんだエネルギーを余さず使いこなせるよう、腹式呼吸をマスターしていきたいですね!

それでは。

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