その筋肉ホントに緩ませて大丈夫?発声を楽にする筋感覚を養うには

発声障害

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

発声障害を克服する上で、よく言うお話ではありますが

「身体をしっかり脱力させて、身体にかかる緊張を解す」というケア。

言い換えれば

脱力と同時に身体全体の筋肉を刺激することによって、喉周りに集まった筋肉のフォーカスを分散させていきたい。

ということなのですが、ひたすら力を抜くことだけに注力してしまい、正しい筋収縮の選択が出来なくなってしまう時もよくあります。

過緊張は取り除いているはずなのに、なぜか上手く声が出ない!?というシチュエーションですね。

今回はより脱力の効果をアップさせるためにも、筋収縮の取捨選択について書いていきたいと思います。

「力を抜くこと」だけが大切なわけではない?

声が上手く出せない主な理由が、筋肉の過緊張であることを何となく理解している僕たちは、

「どうにかして身体の力を抜くこと!」

を目標にしてしまいがちです。もちろんそれは間違いではありませんが、抜いた分の筋力は他の筋力で補うとより良い効果を実感できることが多いです。

筋肉の収縮と弛緩が適切に行われているほど、パフォーマンスの効率はより良いものとなります。

発声障害やフォーカルジストニアに悩まされているときはこの収縮のバランスが不安定になり、自分では容易にコントロールができません。

発声障害の場合、多くは喉周りに筋肉の収縮が集中し、甲状軟骨や咽頭がぐっと上がってしまいがちです。もちろん、ご自身でもそのことは十分承知なので、何とかしてその過緊張を取り除こうと尽力します。

そうすると、時々喉周りだけでなく軟口蓋を引き上げる筋肉やおなかの筋肉まで緩くなってしまう時があります。

機能させたい筋肉までもまとめて緩んでしまっている状態である、ということですね。

楽な発声を実現させるために、どの筋肉を緩ませ、どの筋肉を緊張させるのか・・・

そのバランスが崩れてしまうと、発声に必要な筋肉がうまくイメージできずフォームを脳に記憶させるうえでもブレーキがかかってしまいます。

ではどうすれば、自分にとってベストな筋感覚を見つけることが出来るのでしょうか。

呼吸から見直してみる

不必要な力みを生んでいる筋肉は、やはり喉周りに集中すると考えられます。発声時に必要以上に発火しやすい(力みやすい)筋肉の特徴としては

  • 声帯との距離が近い
  • 体積が比較的小さい
  • すばやく収縮できる

等があると考えています。

輪状咽頭筋や肩甲舌骨筋など喉周りの筋肉はこれらの条件に当てはまりやすく、良くない力みを生み出してしまう素となります。

声帯から近く、なおかつ小さい筋肉であることから収縮させるためのエネルギーも僅かで済むため「声を出すぞ!」と思った瞬間に真っ先に力んでしまいやすい。

逆にしっかりと機能をしてもらいたい筋肉は横隔膜など、声帯から離れており体積の大きい筋肉はどうしてもサボりがちになってしまいます。

そんなときはブレストレーニングから筋肉の使いどころを見直すと効果的です。

喉周りだけで頑張りがちな筋肉をできるかぎり抑え、その代わり大きく頼りがいのある腹筋群をしっかり刺激して収縮のバランスを保ちましょう。

良い声のイメージを持ちつづける

「あ、今声を出していてとっても楽だ!」

という感覚を、覚えていますでしょうか。いわゆる”ゴールデンタイム”といわれる期間の感覚です。

こちらも併せてどうぞ

精神的なストレスのない状態であったり、医療行為を受けていらっしゃる方であれば筋弛緩剤を注射している状態など、ご自身にとっての「良い声」を身体ぐるみで覚えておくことはとても重要です。

良い声の状態を感覚としてイメージしておくことで、現在の筋感覚が適切であるかどうかを判断しやすくなります。

ちょっと矛盾しているかもしれませんが

理想と現実を比較するのではなく、あくまで「自分はこんな声を出したいな。」というイメージでとらえることがコツだと思います。

また、上手く声が出せないとどうしても

その場しのぎでも構わないからこの不調を今すぐなんとかしたい!

と、身体の感覚をアチコチ操作してしまいそうになりますが、ゴールから現在の自分を推し量ることで、より冷静にポジティブにリハビリに取り組むことが出来ると考えています。

発声の力加減があやふやになってきた時は、ぜひ目を閉じて「良い声」を出している自分をゆっくりイメージしてみてください。

最後に

いかがでしたでしょうか。

「力を抜くこと」と「力を込めること」は同じくらい大切なものです。どちらか一方を重要視するのではなく、発声に必要な力関係を冷静に分析できるようになれば

楽に声を出せるようになる日はグッと近づきます。

ちゃんと脱力できているのに調子が上がらない・・・という方は、ぜひこの記事を参考に、ご自身の中で筋感覚の取捨選択をしてみてくださいね。

それでは。

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