フォーカルジストニアを予防するために

フォーカルジストニア

こんにちは。ボイスケアサポーターをしています田中眞です。

これまではすでに病気を発症している方向けの記事が中心でしたが

フォーカルジストニアという病気にかからないためには、どんなことを意識すればいいのか。

今回はそのことについて書いていきたいと思います。

そもそも予防できるものなの?

フォーカルジストニアは多くの場合突発的に起こるものではなく

日々の積み重ねによって脳内の習慣が少しずつ書き換わってしまうことだと思います。

自分の感覚(習慣)を崩さずフォームを保つ意識を持てば、フォーカルジストニアを予防することは十分に可能だと考えます。

そのためのアイディアを以下にご紹介していきます。

練習内容を見直す

これまで複数の記事で述べてきたとおり、フォーカルジストニア発症の原因には無茶な反復練習の継続によるフォームの崩れが挙げられます。

これを避けるため、演奏家には自分の課題とレベルに合った適切な練習内容の選択が必要であると考えます。

適切な練習内容を決めるためのヒント(例)

  • 演奏目標の設定
    • その曲をどのように演奏したいか、どんな表現をもって人に伝えたいか
  • 目標達成に必要な技術を「知覚的に」認識しているか
    • 例:各音のタッチを均一にしたい→同じように記されたそれぞれのアタックの、音の違いに耳を傾けられる・・など
  • 練習における「量と質」について正しく理解しているか
    • 成果よりも過程を重視していないか。基礎がないうちに質だけ高くしようとしていないか

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音を楽しむためのメンタルマネジメント

「いやぁ、マジで今やってることって”音楽”じゃなくて”音が苦”だよ。笑」

発症前の僕はよくそんな冗談を言っていました。

たしかに音楽の鍛錬は険しいものですが、その中でもどこか「楽しむ」姿勢は身につけておくべきだと今は思います。

決してヘラヘラと取り組むわけではなく・・・

これまで(これから)の音楽に関する様々な体験に、善し悪しで区別するのではなく「なにごとも十分に体験し尽くすぞ!」とでもいうようなメンタルを養っていくと良いと思います。

メンタルマネジメントのコツ(例)

  • 緊張を無くすのではなく、受け入れる意識
    • 緊張している自分を非難しない。震えや喉の渇き、冷や汗など緊張状態をどこまで認識できるか試す
  • 毎回の練習を楽しくする工夫
    • 「もう少し詰めたい!」という一歩手前でやめる、全く違うジャンルにアレンジする・・・など
  • 自分を肯定する心と否定的に見る心のバランスをとる
    • 基本は自分を肯定したいけど、つねにポジティブでいるのは難しい。否定は否定でも「今のままではだめだ!」という目線も自己成長には必要

知覚認識力を高める指導法の導入

もし自分が誰かに1対1で音楽を教える「先生側」の立場だったとしたら。

これはどちらかというと僕自身に対する戒めのようなものなのですが・・・

「こうしてください」という直接的な指示や

「こうできるように努力しなさい」という指導はあまり良い結果を生まないと考えます。

“こうする”と得られるものの大きさは理解できますが、肝心の”そうする”ための道筋が不明瞭になることに加え、それ以外の成果を認められず不安や緊張を生む恐れがあるからです。

生徒さん自身の知覚認識に寄り添った指示を与えられれば

余計な緊張をすることも、フォームを崩す危険性も減少することと思います。

●《直接的な指示》→○《知覚認識を用いた指示》への言い変え例

  • 弦楽器の場合:速いパッセージを弾くときは肘を上げたままにしてください
    • 速く弾くとき、腕の柔軟性がどのようなものかを感じましょう
  • 鍵盤楽器の場合:ほどよく指を曲げて弾いてください
    • 指をどれほど曲げたら一番楽に安定して弾けるか、探してみましょう
  • 声楽の場合:歌う時は背筋を伸ばしてください
    • 声がよく響いていると感じる時の、自分の姿勢を見てみましょう

最後に

いかがでしたでしょうか。

自分の技術と目標を明確にしたうえで知覚認識力をもって練習に取り組めば、必ずしも演奏には必要のない不安や焦りに襲われることなく、のびのびと音楽に取り組むことが出来ると感じています。

のびのびとした音楽は、きっとフォーカルジストニアも寄せ付けません。

さらなるアイディアが固まった暁には、随時追記あるいは続編を書いていきたいと思います。

それでは。

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